先日新譜の発売情報をお伝えしたオランダのユーフォニアム奏者、ロベルト・フォス氏(Robbert Vos)から最新情報などのまとめが届きましたので、あらためてご紹介します。
まずは氏のバイオグラフィーから。
■バイオグラフィー
ロベルト・フォス氏は1986年オランダ生まれ。
ジョー・デルノイ(Jo Delnoye)でフリューゲルホルン奏者として音楽のキャリアをスタートしましたが、数年後にユーフォニアムに転向しました。
2004年、ティルブルフ(オランダ)のフォンティス音楽大学でピート・ジョリス氏(Piet Joris)にユーフォニアムを師事しました。彼はSolo Playing、Teaching、Chamber Musicのコースを履修しました。同時に、吹奏楽とブラスバンドの指揮法をハーディ・メルテンス氏(Hardy Mertens)に師事しました。 2008年の春、両方の試験に合格しました。
2008年、ユトレヒトのアカデミー・オブ・ミュージックに入学し、引き続き吹奏楽とブラスバンドの指揮法をダニー・オースターマン氏(Danny Oosterman)に師事しました。 2010年に、フォス氏は再び試験に合格しました。このコースを受講する間、引き続きユーフォニアムをベルナルド・ベニアス氏(Bernard Beniers)に、トロンボーンをアルベルト・ザイダーダイン氏(Albert Zuiderduin)に師事しました。
フォス氏はスターリング社(Sterling)のユーフォニアムである「ヴィルトーゾ」のアーティストで、Kurun&Gilbertのマウスピース(サイズ3.5D)で演奏しています。 彼はしばしばゲストプレイヤーやソリストとしてヨーロッパ各地に招聘され、定期的にローブラスのクリニックを提供しています。 これまでに、例えば、アメリカ、香港、ポルトガル、ノルウェー、そしてイギリスの様々な地域を訪れています。
2014年から、彼はオランダ海軍バンドのユーフォニアム奏者です。 彼はまた、Brass Band Schoonhovenのソロ・ユーフォニアム・プレイヤーであり、彼はチャンピオンシップ部門(2010/2011/2012/2013&2016)で5回オランダ・チャンピオンとなり、ヨーロピアン・ブラスバンド選手権(European Brass Band Championships)に5回出場し、Eurobrass Drachten コンテストで3回優勝しています。 彼は2016年のBrass in Concertと2013年のEurobrass Drachtenで「ベスト・ソロイスト」賞を受賞しました。
彼はこれまでにデヴィッド・ソーントン氏(David Thornton)、ニック・オスト氏(Nick Ost)、スティーヴン・ミード氏(Steven Mead)、デヴィッド・チャイルズ氏(David Childs)、ロジャー・ボボ氏(Roger Bobo)、トーマス・リュディ氏(Thomas Ruedi)のような様々な教師のレッスンとマスタークラスを受講しています。
2013年には、王立スコットランド音楽院(Royal Conservatoire of Scotland)の客員教授を務めました。 2014年にコーリー・バンド(Cory Band)のオランダでのコンサートツアーでゲスト・ソリストを務め、2015年にはコーリー・バンドの新しいCD「Neglected Treasures」「In Principal」の制作にあたってソロ・ユーフォニアムを演奏するために招待されました。
フォス氏は2枚のソロCDを作成しています。 彼の最新アルバム「VOX」は、2017年にリリースされ、ブラスバンド、ファンファーレ・バンド、ウィンド・バンドと組み合わせたユーフォニアムの5つの主要な(主に新しい)作品で構成されています。 彼の最初のアルバムである「DUAL」は、2014年にリリースされました。
ヤン・ボスフェルト氏(Jan Bosveld)、マルコ・プーツ氏(Marco Putz)、ヘルマン・パルフーバー氏(Hermann Pallhuber)、アンドリュー・ピアース氏(Andrew Pearce)、アレクサンドル・コミタス氏(Alexander Comitas)、ロブ・ホールハイス氏(Rob Goorhuis)など、フォス氏のためにソロ作品を作・編曲している作曲家もいます。
フォス氏は17歳で指揮者としてのキャリアをスタートさせました。 2013年と2015年には、オランダのナショナル・ブラスバンド選手権のセカンドセクションでブラスバンド・スホーンホーヴェン B(Brass Band Schoonhoven B)を指揮し優勝しました。彼らはまた、2013年にケルクラーデで行われた世界音楽コンテスト(WMC)で準優勝しています。
ほかにもいくつかのバンドの指揮者を務めるほか、客演指揮者として呼ばれることもあります。
■新作「VOX」について
CDのタイトルは、姓のVosとその英語の翻訳であるFoxとを結びつけています。Foxは特にCDのために委嘱した作品「Les Ruses du Renard」(または「The Fox of Tricks」)にもかかっています。
ユーフォニアムには様々な顔があるので、さまざまなアンサンブルと組み合わせてシリアスな音楽で構成されたアルバムを作りたかったとのこと。
CDには4つの新曲が含まれており、そのほとんどは特にこのプロジェクトのために書かれています。これらの作品はすべてスタイルは非常に異なりますが、それぞれが楽器の強みを発揮しています。
これらの4つの世界初演のレコーディングの他に、マルコ・プーツの「ユーフォニアムのための協奏曲」があります。ユーフォニアムとファンファーバンド(典型的なオランダのアンサンブル)のために書かれた最高の作品の一つです。この作品がこれまでにこのように記録されたことはありません。
ブラスバンド、ウインドバンド、ファンファーバンドでこれらの5曲を録音することで、ユーフォニアムが提供しなければならないさまざまな「声」を示したいとフォス氏は考えています。
フォス氏は、5人の作曲家、そしてもちろんプロジェクト全体で一緒に働いた3つのアンサンブルには非常に感謝しています。
彼らの熱意とプロフェッショナリズムは、フォス氏の限界を一歩一歩押し進めるように彼に影響を与えました。
VOXは彼の両親、JeanneとDanyに捧げられています。
■You Tubeチャンネルについて
フォス氏はYou Tubeチャンネルを持っています。「VOX」のデモなど多くの動画を見ることが出来ます。
■Facebookビデオ
フォス氏はFacebookでもアクティブです。Facebookページでは、定期的に動画の投稿を行っています。
■最近または今後のスケジュール
ここ数ヶ月は、新しいソロアルバム「VOX」を制作していました。
アルバムはケルクラーデの世界音楽コンテストとユトレヒトのWASBEが開催されている間にリリースされました。
CDに収録された作品の録音の次に、数ヶ月にわたってこれらの作品を初演しました。
次のソロ演奏は、2017年10月14日。オランダのディンクスペルロ(Dinxperlo)でFanfare Psalm 150と2曲を演奏します。最初の曲はすでに録音されていますが、その作品の2回目の演奏となります。その作品は才能のあるオランダの作曲家、ヘンドリック・デボーア(Hendrik de Boer)の「The Hell of ’63」です。
もう一つの作品は「Amor Fati」というヤン・ボスフェルト氏の作品。彼もオランダの作曲家です。これは世界初演になります。ボスフェルト氏は、最近亡くなった彼の友人、アンドレ・デフリース氏(Andre de Vries)のためにこの作品を書いています。ニーチェの哲学に基づく作品です。
また、9月中に、CD「VOX」がCD Babyからもデジタル・ダウンロード出来る用になる予定です。
以上、ロベルト・フォス氏の最新情報などのまとめでした。
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